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スポーツ整形 2021.01.20

【南川コラム】投げると肩が痛い!野球肩って?

野球やバレーボール、テニスなど腕を振る時に、『肩の痛み』が生じることはありませんか?

もしかしたら『野球肩』かもしれません。今回は野球を例に『野球肩』について解説していきます。

 

野球肩ってどんな怪我?

野球肩とは、投球動作をきっかけとして肩に生じる痛みの総称です。

投球動作において下肢や体幹で蓄積されたエネルギーは肩を通じてボールへと伝達します。

繰り返される肩への負担が炎症や損傷を引き起こし痛みを生じます。

 

どんな症状が出るの?

・投球時や投球後の肩の痛み

 

・腕を上げた時の肩の痛み

 


投球時は、肩の痛みが①〜④の場面でみられます

何が原因になるの?

・コンディショニング不足

 

・投げ過ぎ(オーバーユース)   があげられます。

 

【コンディションニングとは?】

競技において最高の能力を発揮できるように肉体面・健康面・精神面などから状態をコントロールしていくことです。

 

野球肩の治療法は?

治療方針は主に2つです。

 

・リハビリテーションによる全身のコンディショニング『保存療法』

 

・保存療法で改善が難しい場合『手術療法』

 

 

基本的には、患部の安静とリハビリテーションによる全身のコンディショニングを行っていきます。

ほとんどの方はリハビリテーションで良いコンディションを獲得出来ます。

全身のコンディショニングを行っても投球時の肩の痛みが改善されない場合は『手術療法』を検討します。

 

 

当院では、4週間投球禁止による患部の安静と投球禁止期間に全身のコンディショニングを行っていきます。

コンディションが整った後から段階的に投球を開始し、約1ヶ月かけて痛みなく全力投球が行えるよう調整を行っていきます。

 

 

また、手術療法は肩関節の中に関節鏡を挿入し、肩の状態を確認しながら痛みとなっている組織を切除していきます。

こうした様々な治療方針に関しては、主治医の方から詳細に説明させて頂きます。

お気軽にご相談下さい。

 

Q&A(よくある患者様からの質問)

Q. なぜ肘下がりはいけないの?

肘が下がることによって肩の回転がスムーズに行えなくなり、それを補うために肩や肘の負担が大きくなるからです。

 

なぜ手投げはいけないの?

下半身や体幹が上手く使えないことが原因で肩や肘の力に頼って投げることになり、肩や肘の負担が大きくなるからです。

 

もう痛くないのに、なぜ投げちゃいけないの?

日常生活で痛みは無くなっても、今の体の状態で投げるとまた痛みが出てくる可能性があります。

1ヶ月かけて全身コンディショニングを整え肩や肘に負担がかからないような体にする必要があります。

 

コラム監修

【記事監修】緑川孝二 医師

副理事長・南川スポーツ医科学研究所 所長 
福岡ソフトバンクホークス顧問医師(チームドクター)

【専門】
肩・スポーツ整形外科

【資格】
医学博士
日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会認定スポーツ医
日本医師会認定健康スポーツ医

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