専門分野の取り組みとご案内 CLINICAL NAVI

手・肩・ひじ 2021.11.14

【肩の専門外来】肩関節周囲炎の治療方法

肩の痛みはガマンせず専門医に相談を。

日常生活からスポーツでの“肩の痛み”などいつでもご相談下さい。

 

肩の痛みでよく知られているのは四十肩や五十肩です。程度によって肩関節周囲炎、凍結肩、肩関節拘縮などといわれます。これらは関節にある“袋”が小さくなる、縮んで動かなくなることで起こります。いつの間にか痛くなったり、徐々に上がらなくなったりし、夜中に 痛みで目が覚めることもあります。発症の約7割は女性で30代から症状が現れる人もいます。似た症状の腱板断裂など別の疾患が隠れている可能性もあるので注意が必要です。日常的に負担がかかっていたり、軽い外傷が引き金になったりするほか、原因がない場合もあります。治療法は消炎鎮痛剤の投与、ステロイドやヒアルロン酸の関節内注射、リハビリテーションの実施です。症状が進んでしまうと関節の袋を切る手術を施すケースもあります。長く同じ姿勢を続け、動かさずにいると体は固まりやすいです。仕事中、1時間おきに胸を張る、体をひねる動作を取り入れるだけでもこわばりがとれやすくなります。日頃から適度に動かす習慣をつけましょう。数週間痛みが続くときは、重い物を持たないなど無理をせず、早めの受診をおすすめします。

 

肩関節周囲炎になってしまった場合、どのような治療を行うのですか?

 肩関節周囲炎の状態で、比較的早期に治療介入することができれば肩関節拘縮まではならないケースが多いと思います。治療は内服(痛み止め)や消炎鎮痛剤、リハビリテーションですね。その他、ステロイドやヒアルロン酸の関節内注射を行う場合もあります。リハビリテーションには段階がありますが、メインになるのは肩甲骨周囲のストレッチや肩の中にある小さな筋肉(腱板)を強くする筋力トレーニングなどになります。腱板は肩関節の中で比較的内側にある小さな4つの筋肉の総称になるのですが、腕を動かす際はその4つの筋肉で肩の関節を包み込むようにして力を出してくれます。腱板の筋肉の特徴として、比較的へばりやすかったり弱まりやすくなったりするような性質があります。すぐに疲れてしまい力が出にくくなるイメージです。そうすると、肩の関節を守ってくれる腱板の働きが悪くなり、その他の肩甲骨周囲の筋肉が過剰に働こうとしてしまいます。その結果、過剰に働いた筋肉がこわばってしまい肩周りの張りや動きの制限が出てしまうことに繋がります。そして肩の動きの制限が日常生活へ支障が出るようになると病院を受診される方が多い印象です。

腱板の筋肉に対する治療法はありますか?

 治療法としては、関節の動き(可動域)を改善させながら筋肉のバランスを保つことで、力が発揮しやすくなる状態を獲得できるようにリハビリを行うことです。特に、現代病と言われているパソコンでの作業やスマホタブレットを見るような姿勢を崩した状態で長時間作業場合は、肩関節周囲のこわばりや可動域制限につながってくるため、日常生活で負担が来ないように個人個人のスタイルに合わせた指導や治療を一緒にやっていくことになります。リハビリは自宅でもする必要があります。基本的に病院でリハビリが行える時間は限られてきますので、患者様の生活の中で実施していただく内容が多くなります。そのため、生活の中で行える自主トレの指導をさせていただくことがメインになります。自主トレの内容は可動域を保つこと改善させること、また、痛みを発生させないような動作の指導なども併せて実施しています。

肩関節周囲炎と拘縮の治療は同じ様な内容ですか?手術は必要ですか?

 基本的には同じになりますが、拘縮になると日常生活の動きや肩が挙がらなくなると言う状態につながります。日常生活や仕事に支障が出る場合には、手術では内視鏡を使って肩関節の内側にある袋(関節包)を切るような処置をします。手術を必要な状態とは、通常であれば肩関節を包む袋(関節包)は伸び縮みしますが、それが「硬くなって動かない」「リハビリをしても可動域の改善が見込めない」場合は手術の適応になります。手術を行った場合には入院が必要になります。肩関節の袋(関節包)を切ってしまうと、どうしても痛みが出てしまうので痛みを抑えながら可動域を改善する練習を行う必要があります。手術後にリハビリを行わないと、関節は元のように固まってしまうので、入院して毎日リハビリテーションを実施しながら肩を治療する形になります。

肩の専門医

南川智彦 医師

【専門】
肩関節、股関節、関節リウマチ

【資格・所属学会】
日本整形外科学会 整形外科専門医
日本リウマチ学会認定リウマチ専門医
日本整形外科学会
日本股関節学会
日本肩関節学会
日本リウマチ学会
日本人工関節学会
日本骨折治療学会
西日本整形災害外科学会
日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会(JOSKAS)

肩の専門医

肩の手術を専門に行なっています。

■鏡視下腱板修復術 (Arthroscopic Rotator Cuff Repair)
 →肩周辺の筋群(腱板)に起こった損傷を修復します。
■鏡視下肩関節唇形成術 (Bankart修復術、SLAP修復術)
 →肩関節の脱臼によって生じる、靱帯や関節唇の損傷を修復します。
■鏡視下授動術
 →動きが固まった肩の関節包を解離し可動域を改善させます。

※「肩の痛みが取れない」「腕が上がらない」などの症状でお悩みの方はお気軽にご相談下さい。

ご相談窓口

「患者さんの症状に応じた、適切でより質の高い医療を提供できるように解決の方法を一緒に見つけて参ります。」


 病気になると、健康な時には考えなかったような心配なことや不安なことが色々と出てくることがあります。はじめて経験することも多く、患者さん・ご家族が抱える不安も大きくなります。当院では、医師・看護師・コメディカルが連携を取り合い患者さんの病状を把握しながら、患者さん・ご家族の不安や悩みの解決の糸口が見つかるよう、一人ひとりに最善のサポートを行っていきます。

 

ご不明な点やご質問などございましたら、まずはお電話にてお気軽にご相談ください。

 

【肩の専門医】 南川 智彦医師 診察日

 

 

----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

Website : http://www.minamikawa-hp.com

Facebook : https://www.facebook.com/医療法人-南川整形外科病院-404934386722920/

Youtube Channel : https://www.youtube.com/channel/UCL0wyu5W3mlB8kkANt_u-Aw

----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

前のページに戻る